イクジエイゴ

日々の育児のなかで子供にいかに英語を教えるかを考え、ご紹介するブログです

2歳の息子が英単語を理解し始めるまで

二歳の息子が英単語を理解し始めるまで

 

 息子がフォニックスを少しずつ学び始めた段階で、まだ早いかなと思いながらも、文字がつながると言葉になるということを教えたいなと思うようになりました。耳で聴いて思えている音と、実際に書かれた文字が一致しているという感覚をなるべく早く身に着けてほしいと思ったからです。「フォニックス」の項目でご紹介した「Letter Factory(文字の工場)」の次の段階のDVD 「Talking Words Factory (話すことばの工場)」

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を息子に見せてみました。このDVDは “Letter Factory” でアルファベットにはフォニックス読みがあるということを理解した子供たちが、今度はアルファベット同士がくっつくと、単語に変身するということを理解するための教材です。主人公は “Letter Factory” に出てくるTadで、またもやアルファベットくんたちがいる工場へ出かけ、そこでQuigley教授に導かれながらどのように単語ができていくかを学んでいきます。このDVDはさすがに二歳児には難しいかなと思ったのですが、5回くらい見せた時点で、 “Letter Factory” についてきたアルファベットのカードを目の前で並べてみせて、「H・A・Tはハットだよ」と教えると、「そうか!」と少し理解し始めました。「D・O・G―ドッグ」など、わたしが並べたものを一緒に声に出して読んでいるうちに、音と文字が一致しているという感覚は少しずつ分かり始めてきたようでした。もちろんまだフォニックスの扉を開けたばかりの段階なので、ここからさきは長い道のりになりますが、アルファベットをつなげると単語になり、フォニックスで学んだ音を使いながらその単語を読むことができるということをぼんやりと認識し始めたことは、息子にとって大きな一歩だと思いました。

 

 SLA第二言語習得)理論の基本的な考えにおいては、言語の習得には一定量の音のインプットとアウトプットが欠かせないという大原則があります(Krashen 1982, Swain 1985)。耳で聞き取った音や単語、文章を実際に口にしてみるという両方の行為を通して、学習者は少しずつ英語を習得していきます。単語の発音をただ聴かせて覚えさせるだけでなく、それを使って簡単な会話をしてみることはとても重要です。例えば、子供に英語の絵本を読んであげていてCATが出てきたら、“C・C・CAT”と繰り返し一緒に発音をして、その後に“What is this?”-“CAT!” や“Do you like a cat?”-“Yes, I do”といったように、簡単な質問と答えの会話を行うことはとても効果があると思います。我が家では、絵本のなかで覚えてほしい単語はなるべく子どもと一緒に繰り返し発音の練習をして、そのあとに簡単な質問を付け加えるように努めています。忙しいときは一単語でもいいので、一緒に発音して簡単なやり取りを付け加えるだけでも効果があると思います。地道な努力が必要ですね。

 

References

 

Krashen, S. (1982) Principle and practice in second language acquisition. Oxford, UK: Pergamon Press.

Swain, M. (1985) Communicative competence: Some roles of comprehensible input and comprehensible output in its development. In S. Gass & C. Madden (Eds.), Input in Second language acquisition (pp. 235-253). Rowley, MA: Newbury House.

 

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